“あくたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪態44.1%
悪体29.4%
悪口8.8%
惡體5.9%
悪多位2.9%
悪対2.9%
悪言2.9%
惡言2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あてにしている奴はこの梁山泊りょうざんぱくにはいますまいぜ。李逵や武松の悪態あくたいはお耳ざわりかもしれねえが、また、むりでないところもある
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さんざッぱら恥をかかして置きやがって、今更腹にもない悪体あくたいをついたもよく言えたもんだ。それ程おれが可愛けりゃ小色こいろの一人や二人大目に見て置くがいい。
あぢさゐ (新字新仮名) / 永井荷風(著)
悪口あくたいは君達の礼儀であり、野性は君達の生命である。無所有が即ちその財産で、労働が即ちその貨幣である。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
其上そのうへはらつとぐに、野郎やらう大馬鹿おほばか惡體あくたいはじまるので、是等これら大地主おほぢぬしくせであるが、あま感心かんしんしたふうではい、とドクトルもおもふたのであつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
また美作久米郡倭文しとり東村大字戸脇字悪多位あくたいは、アクタに作った居、すなわち邑落ゆうらくで、近江滋賀郡石山寺の附近の幄谷あくたにの地名は、かつて勅使参回の折に、とばりを張った所ともいい
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
私はくやしさ憎さがこみあげみんなを睨みつけて気ちがひみたいに悪対あくたいをついたあげく裏へかけだして泣いてゐた。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
娘の帰つた後、一人ニヤニヤと可厭いやな笑方をして、炉端に胡坐あぐらをかいてると、屹度、お由がグデングデンに酔払つて、対手なしに悪言あくたいき乍ら帰つて来る。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
娘の歸つた後、一人ニヤニヤと厭な笑ひ方をして、爐端に胡座をかいてると、屹度、お由がグデン/\に醉拂つて、對手なしに惡言あくたいを吐き乍ら歸つて來る。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)