“わるくち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪口74.1%
惡口19.0%
悪語3.4%
小悪口1.7%
悪評1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
和尚おしょうさま、きますとゆうべねずみがこちらへがって、わたくしどもの悪口わるくちもうしたそうですね。どうもけしからんはなしでございます。
猫の草紙 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「そんだがよ、先刻さつきてえにいてんのに惡口わるくちなんぞいふなつみだよなあ」とわか女房等にようばうらはそれでもしんみりといつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
緑雨は相応に影では悪語わるくちをいっていたが、それでも新帰朝の秀才を竹馬の友としているのが万更まんざら悪い気持がしなかったと見えて、咄のついでに能く万年がこういったとか
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
何さ、内々はどうでもいいが、表面おもてむきの所をよく注意しなけりゃいけんぜ。姑御しゅうとごにはなれなれしくさ、なるたけ近くして、婿殿にゃ姑の前で毒にならんくらいの小悪口わるくちもつくくらいでなけりゃならぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
別世界は別世界相応の話柄はなしの種も尽きぬものか、朋輩ほうばい悪評わるくちが手始めで、内所の後評かげぐち廓内くるわの評判、検査場で見た他楼よその花魁の美醜よしあし、検査医の男振りまで評し尽して、後連あとれんとさし代われば
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)