『セメント樽の中の手紙（セメントだるのなかのてがみ）』

松戸与三はセメントあけをやっていた。外の部分は大して目立たなかったけれど、頭の毛と、鼻の下は、セメントで灰色に蔽われていた。彼は鼻の穴に指を突っ込んで、鉄筋コンクリートのように、鼻毛をしゃちこばらせている、コンクリートを除りたかったのだが一 …

著者	葉山嘉樹
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約6分（500文字/分）
朗読目安時間	約9分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

空（す） 確（しっ） 呻（あお） 産（うま） 除（と） 呪（のろい） 細（こまか） 嵌（はま） 浸（し） 一（ひ） 未（ま） 葬（ほうむ） 裂（きれ） 許（ばか） 凍（こご） 仕舞（しまい） 被（かぶ） 蔽（おお） 泡（あわ） 若（も） 自棄（やけ） 膨（ふく） 聳（そび） 足下（あしもと） 空廻（からまわ） 遂々（とうとう） 量（はか） 頑丈（がんじょう） 打（ぶ） 丼（どんぶり） 優（やさ） 先（ま） 吠（ほ） 噛（か） 堪（たま） 塀（へい） 委（くわ） 嬶（かかあ） 石膏（せっこう） 投（ほう） 暴（あば） 桝（ます） 棺（かん） 樽（たる） 気象（きしょう） 湧（わ） 溺（おぼ）