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麁忽
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そこつ
ふりがな文庫
“
麁忽
(
そこつ
)” の例文
眞實
(
まこと
)
となし斷りたりしは
麁忽
(
そこつ
)
千萬此方は
現
(
げん
)
に見たるといふ證據あらねば其
醫師
(
いしや
)
の云しが
嘘
(
う
)
そにて大藤の
娘
(
むすめ
)
に病の氣も有らぬを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
(先晩の
麁忽
(
そこつ
)
は、
不残
(
のこらず
)
手前でございます。愛吉さんは宵から寝ていて何にも知りやしねえもんですから、申訳のために手前が
身体
(
からだ
)
を
退
(
ひ
)
きます。)
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
秀郷が、竜宮から得た巻絹や俵米は尽きなんだが、一朝
麁忽
(
そこつ
)
な扱いしてから出やんだちゅう談に似た事も、諸邦に多い。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「ええ全く妙なのですが、先生があまり真面目だものですから、つい気がつきませんでした」とあたかも主人に向って
麁忽
(
そこつ
)
を
詫
(
わ
)
びているように見える。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不思議にも無難に
踏留
(
ふみとどま
)
りし車夫は、この
麁忽
(
そこつ
)
に気を奪れて立ちたりしが、面倒なる相手と見たりけん、そのまま
轅
(
かぢ
)
を回して逃れんとするを、俥の上なる
黒綾
(
くろあや
)
の
吾妻
(
あづま
)
コオト着て
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
手前
何処
(
どこ
)
の者か知らんけれども、人の前を通る時に挨拶して通れ、
殊
(
こと
)
にコレ武士の腰に
帯
(
たい
)
して歩く腰の物の柄前に足をかけて、
麁忽
(
そこつ
)
でござると
一言
(
ひとこと
)
の
謝言
(
わびごと
)
も致さず、
無暗
(
むやみ
)
に参ることが有るか
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
首
(
はじ
)
め
息子
(
せがれ
)
長三郎にも
話
(
はな
)
したるに息子は然もこそあらんと思ひ夫婦は
頻
(
しきり
)
に
麁忽
(
そこつ
)
を
悔
(
く
)
い
再度
(
ふたゝび
)
婚姻を結んとて翌日忠兵衞を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
されどかく
揃
(
そろ
)
ひて好き
容量
(
きりよう
)
は
未
(
いま
)
だ見ずと、静緒は心に驚きつつ、
蹈外
(
ふみはづ
)
せし
麁忽
(
そこつ
)
ははや忘れて、見据うる
流盻
(
ながしめ
)
はその物を奪はんと
覘
(
ねら
)
ふが如く、吾を失へる顔は間抜けて、常は顧らるる
貌
(
かたち
)
ありながら
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
僞者
(
にせもの
)
との過言其意を得ず何か
證據
(
しようこ
)
が有て左樣には申すや返答聞んと
詰寄
(
つめよれ
)
ば伊賀亮
動
(
どう
)
ずる色なく
慥
(
たしか
)
に證據なくして
麁忽
(
そこつ
)
の言を出さんや其
證據
(
しようこ
)
を聞んとならば
禮
(
れい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
麁
漢検1級
部首:⿅
13画
忽
漢検準1級
部首:⼼
8画
“麁忽”で始まる語句
麁忽者