“そこつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
粗忽77.0%
疎忽10.4%
鼠骨6.7%
麁忽4.4%
曾古津0.7%
踈忽0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手渡さるべき品でない! これをもって彦四郎取り返し、宮家にお返し奉る! ……粗忽そこつに汝らかかってみよ、二つ無き命失うぞよ!
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これも疎忽そこつものが読むと、花袋君と小生の嗜好しこうが一直線の上において六年の相違があるように受取られるから、御断りを致しておきたい。
田山花袋君に答う (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夏目先生、虚子、鼠骨そこつ、それから多分四方太しほうだも一処で神田連雀町れんじゃくちょうの鶏肉屋でめしを食ったことがあった。どうした機会であったか忘れてしまった。
高浜さんと私 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
(先晩の麁忽そこつは、不残のこらず手前でございます。愛吉さんは宵から寝ていて何にも知りやしねえもんですから、申訳のために手前が身体からだ退きます。)
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「——洞瀬どうせ山の曾古津そこつ様に祈って身籠みごもった子なのに、こんなからだになるなんてどうしたわけだろう」
あな踈忽そこつ吐息といきいでたり。気にかけそ、何といふ事もあらぬを。また妻よ、ほうじてむ玄米の茶を。来む春の話、水仙の話、やがて生れむ子のことなども話してむ。元旦のこの夜の深さ。