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鷲鼻
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わしばな
ふりがな文庫
“
鷲鼻
(
わしばな
)” の例文
荘田
(
しょうだ
)
の、思い出す
丈
(
だけ
)
でも、
憤
(
いきどお
)
ろしい面影も、だん/\思い出す回数が、少くなった。
鷲鼻
(
わしばな
)
の男の顔などは、もう
何時
(
いつ
)
の間にか、忘れてしまった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
地
(
ぢ
)
の厚きタオルなれば、
彼
(
か
)
のいひなづけの
許
(
もと
)
に
行
(
ゆ
)
き給ふ中の
一人二人
(
ひとりふたり
)
の姫達のために私はいたましき気の致し
候
(
さふらふ
)
。審判長は
鷲鼻
(
わしばな
)
せる英人の大僧正に
候
(
さふらふ
)
。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
鷲鼻
(
わしばな
)
の、口の大きい、五尺何寸とありそうな大柄の御隠居様が浅黄
綸子
(
りんず
)
のような立派な着つけをお引摺りにして
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
色浅黒く、
眉
(
まゆ
)
が太く、眼はぎょろりとしてロイド眼鏡をかけて、
鷲鼻
(
わしばな
)
で、あまり感じはよくないが、それでも、助手さんたちから、大いに騒がれているのだそうだ。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そのまつたくの
卵形
(
たまごがた
)
をした
肌理
(
きめ
)
の細かな顏には何一つ力といふものがなく、その
鷲鼻
(
わしばな
)
にも小さな
櫻桃
(
さくらんぼ
)
のやうな口にも
斷乎
(
だんこ
)
たるものはなく、その狹い
平坦
(
へいたん
)
な
額
(
ひたひ
)
には思慮などなく
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
一等運転手は若いハイカラなヤンキー、
客船
(
メイルボート
)
出身だけに淡水と、
襟
(
カラ
)
と、ワイシャツの最大浪費者だと聞いた。二等運転手は
猶太
(
ジュー
)
系の
鷲鼻
(
わしばな
)
を持った小男で、人種はよくわからない。
幽霊と推進機
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
鼻はふつくらと鈍角をした
鷲鼻
(
わしばな
)
だが、それがちよつと団子鼻に近く、彼女がにつと笑みを含むやうな時には(さう言へばイリリヤは、決して声を立てて笑はないたちだつた——)
灰色の眼の女
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
私の冷めたさの中には、父の冷めたさの
外
(
ほか
)
に母からの冷めたさがあった。私の母方は吉田という大地主で、この一族は私にもつながるユダヤ的な
鷲鼻
(
わしばな
)
をもち、母の兄は眼が青かった。
石の思い
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
父が、応接室へ出て行くと、
鷲鼻
(
わしばな
)
の男は、やんごとない高貴の方の前にでも出たように、ペコ/\した。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
しながらお嬢様に
懸想
(
けそう
)
して、うるさく縁組を申し入れ、お嬢様は、あのような
鷲鼻
(
わしばな
)
のお嫁になるくらいなら死んだほうがいいとおっしゃるし、それで、
旦那
(
だんな
)
様も、——
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
落ち
窪
(
くぼ
)
んだ小さい眼はいやらしく青く光って、鼻は大きな
鷲鼻
(
わしばな
)
、
頬
(
ほお
)
はこけて口はへの字型、さながら地獄の青鬼の如き
風貌
(
ふうぼう
)
をしていて、一家中のきらわれ者、この百右衛門が
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
鷲
漢検準1級
部首:⿃
23画
鼻
常用漢字
小3
部首:⿐
14画
“鷲”で始まる語句
鷲
鷲掴
鷲尾
鷲津
鷲鷹
鷲嶺
鷲郎
鷲見
鷲羽
鷲峰山