食料しょくりょう)” の例文
「おやおや、おまえの親方は二日分の食料しょくりょうぐらいははらえるかもしれんが、二か月などはとてもとてもだ。そりやあまるでべつな話だよ」
四人は四日分の食料しょくりょう準備じゅんびした、めいめい一ちょうの旋条銃せんじょうじゅうと、短じゅうをたずさえ、ほかにおの磁石じしゃく望遠鏡ぼうえんきょう毛布もうふなどを持ってゆくことにした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
そのうちにひと使つかってつくらせて、三ちょう半分はんぶん自分じぶん食料しょくりょうに、あとの半分はんぶんを人にして、だんだんこの土地とちくようになりました。
一本のわら (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
単に薪水しんすい食料しょくりょうを求むるの便宜べんぎを得んとするに過ぎざりしは、その要求ようきゅう個条かじょうを見るも明白めいはくにして、その後タオンセント・ハリスが全権ぜんけんを帯びて来るに及び、始めて通商条約つうしょうじょうやくを結び
然し葷酒くんしゅ(酒はおまけ)山門さんもんに入るを許したばかりで、平素の食料しょくりょうは野菜、干物、豆腐位、来客か外出の場合でなければ滅多に肉食にくじきはせぬから、折角の還俗げんぞくも頗る甲斐かいがない訳である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
老人ろうじん食料しょくりょうなしに旅をするような不注意ふちゅういな人ではなかった。かれは背中せなかにしょっていた背嚢はいのうから一かたまりのパンを出して、四きれにちぎった。
親方は用心深い、経験けいけんんだ人であるから、その朝わたしが起き出すまえに道中の食料しょくりょうつつんでおいた。パンが一本とチーズのかけであった。わたしたちはみんな食物を見て満足まんぞくした。