“青田(あをた)” の例文
門(もん)を出(で)ると、右左(みぎひだり)、二畝(ふたうね)ばかり慰(なぐさ)みに植(う)ゑた青田(あをた)があつて、向(むか)う正面(しやうめん)の畦中(あぜなか)に、琴彈松(ことひきまつ)といふのがある。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
青田(あをた)の畦畔(くろ)には處々(しよ/\)に萱草(くわんさう)が開(ひら)いて、田(た)の草(くさ)を掻(か)くとては村落(むら)の少女(むすめ)が赤(あか)い帶(おび)を暑(あつ)い日(ひ)に燃(も)やさない日(ひ)でも、萎(しぼ)んでは開(ひら)いて朱杯(しゆはい)の如(ごと)く點々(てん/\)と耕地(かうち)を彩(いろど)るのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
谷風や青田(あをた)を廻(めぐ)る庵(いほ)の客(きやく)
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
瀧(たき)の巖(いはほ)に、石(いし)の段(だん)を刻(きざ)んで上(のぼ)ると、一面(いちめん)の青田(あをた)の見霽(みはらし)。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)