電車道でんしゃみち)” の例文
炎天、日盛ひざかり電車道でんしゃみちには、げるような砂を浴びて、蟷螂とうろうおのと言った強いのが普通だのに、これはどうしたものであろう。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かれらは、電車道でんしゃみち横切よこぎって、みどりがたくさんはいる、しずかな、せみのごえのする、すずしいみちいそいだのであります。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
埼玉さいたまや、茨城いばらきほうからくるんだ。おおきないし機械きかいにかけて、こんなにこまかにして、電車道でんしゃみちや、河川工事かせんこうじ使つかうのさ。」と、そのおとこは、こたえました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ごろ、おかあさんに、電車道でんしゃみちへいって、あそんではいけないと、かたくいいきかされているので、それがあたまかぶと、としちゃんは、どうしようかと返事へんじまよいました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれは、はりきった気持きもちで、むねをそらし、両足りょうあしちかられて、電車道でんしゃみちあるいていったのでした。
戦争はぼくをおとなにした (新字新仮名) / 小川未明(著)