“鋸(ひ)” の例文
土蔵の海鼠壁(なまこかべ)を掘って、土台上を厳重に固めた、栗の角材を鋸(ひ)き切った仕事は、宵の花火騒ぎにでも紛れなければ出来ないことです。
天の探女姫を縄にて縛りたり、夫婦驚きてこれを援け天の探女を縛り、此女(こやつ)薄(すすき)の葉にて鋸(ひ)かんとて薄の葉にて鋸きて切り殺しぬ
それで、足の鉄鎖を鋸(ひ)き割り得た時、最初の考えは、今や踊り得るということである。そして鋸(のこぎり)を bastringue(居酒屋の一種の踊り)と呼んでいる。
日(ひ)に一萬三千人(いちまんさんぜんにん)の首(くび)を刎(は)ねたりと呼(よ)ばるゝ、世(よ)にも恐(おそ)るべき斬頭刄(ギラチン)の形(かたち)に髣髴(ほうふつ)たる、八個(はつこ)の鋭利(えいり)なる自轉伐木鉞(じてんばつもくふ)との仕掛(しか)けにて、行道(ゆくて)に塞(ふさ)がる巨木(きよぼく)は幹(みき)より鋸(ひ)き倒(たほ)し
新しい木肌をさらして、暖かい日をいっぱいにあびて、角(かく)に鋸(ひ)いた材木がずらっと並んでいる。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
雨あがりの空地(あきち)にでて木を鋸(ひ)きながらうたひだした