くみ)” の例文
農夫はしば/\おくるるゆゑつひにはすてひとりさきの村にいたり、しるべの家に入りて炉辺ろへんあたゝめて酒をくみはじめ蘇生よみがへりたるおもひをなしけり。
(略)其角きかくを尋ね嵐雪らんせつを訪ひ素堂そどういざな鬼貫おにつらに伴ふ、日々この四老に会してわづかに市城名利の域を離れ林園に遊び山水にうたげし酒をくみて談笑し句を得ることはもっぱら不用意を貴ぶ
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
農夫はしば/\おくるるゆゑつひにはすてひとりさきの村にいたり、しるべの家に入りて炉辺ろへんあたゝめて酒をくみはじめ蘇生よみがへりたるおもひをなしけり。
これを見てみな打ゑみつゝ炉辺ろへん座列ゐならびて酒くみかはし、やゝ時うつりてとほはせたる者ども立かへりしに、行方ゆくへなほしれざりけり。