“浅酌”の読み方と例文
読み方割合
せんしゃく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこに浅酌せんしゃくしていた天堂一角と九鬼弥助やすけは、お米の後にいて姿を消した啓之助を、実はおかしい方へ推量しているところだったが、彼の語調や、聞き流しのならぬ事実に驚いて
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江戸の昔をしのばせるような遠三味線とおじゃみせんを聞きながら、しばらく浅酌せんしゃくの趣を楽んでいると、その中に開化の戯作者げさくしゃのような珍竹林ちんちくりん主人が、ふと興に乗って、折々軽妙な洒落しゃれを交えながら
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
お雪はまた、浅酌せんしゃくの席で、贔屓ひいきになる軟派記者に、鼻声になって訴えている。
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)