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誰一人
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だれひとり
ふりがな文庫
“
誰一人
(
だれひとり
)” の例文
その
頂上
(
てうじやう
)
には
古
(
ふる
)
い
昔
(
むかし
)
から、
大理石
(
だいりせき
)
のやうに
硬
(
かた
)
くて
真白
(
ましろ
)
な
雪
(
ゆき
)
が
凍
(
こほ
)
りついてゐて、
壁
(
かべ
)
のやうにそゝり
立
(
た
)
つ、そこまで、まだ
誰一人
(
だれひとり
)
攀
(
よ
)
ぢ
登
(
のぼ
)
つた
者
(
もの
)
がない。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
誰一人
(
だれひとり
)
わたしの自由を
束縛
(
そくばく
)
するものはなかった。わたしはしたい放題に
振舞
(
ふるま
)
っていたが、とりわけ最後の家庭教師と別れてからはなおさらだった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
誰一人
(
だれひとり
)
知
(
し
)
る
者
(
もの
)
もなかろうと
思
(
おも
)
ったのが、
手落
(
ておち
)
といえばいえようが、それにしても、
新
(
しん
)
七が
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
って
来
(
き
)
ようなぞとは、まったく
夢
(
ゆめ
)
にも
想
(
おも
)
わなかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
私は、出來ることなら京都から逃出して
誰一人
(
だれひとり
)
知らないやうな市へ行つてしまひたかつた。第一に安靜。がらんとした旅館の一室。清淨な蒲團。匂ひのいい
蚊帳
(
かや
)
と
糊
(
のり
)
のよく利いた
浴衣
(
ゆかた
)
。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
ぼくたち
村
(
むら
)
の
子供
(
こども
)
は、
見送
(
みおく
)
るつもりでしばらく
鐘
(
かね
)
のうしろについていった。
来
(
こ
)
さん
坂
(
ざか
)
もすぎたが、
誰一人
(
だれひとり
)
帰
(
かえ
)
ろうとしなかった。
小松山
(
こまつやま
)
のそばまで
来
(
き
)
たが、まだ
誰
(
だれ
)
も
帰
(
かえ
)
るようすを
見
(
み
)
せなかった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
その名を、「
いなずま
(
エレクトリーク
)
」といって、父のほかには
誰一人
(
だれひとり
)
、乗りこなす人はなかった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
誰
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“誰一”で始まる語句
誰一箇