“だれひとり”の漢字の書き方と例文
語句割合
誰一人100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は、出來ることなら京都から逃出して誰一人だれひとり知らないやうな市へ行つてしまひたかつた。第一に安靜。がらんとした旅館の一室。清淨な蒲團。匂ひのいい蚊帳かやのりのよく利いた浴衣ゆかた
檸檬 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)
ぼくたちむら子供こどもは、見送みおくるつもりでしばらくかねのうしろについていった。さんざかもすぎたが、誰一人だれひとりかえろうとしなかった。小松山こまつやまのそばまでたが、まだだれかえるようすをせなかった。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
その名を、「いなずまエレクトリーク」といって、父のほかには誰一人だれひとり、乗りこなす人はなかった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)