ねらひ)” の例文
三四郎はそれを見当にねらひを付けた。——舞台のはじに立つた与次郎から一直線に二三げん隔てゝ美禰子の横顔よこがほが見えた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ロミオ はて、そのねらひはづれた。戀愛神キューピッド弱弓よわゆみでは射落いおとされぬをんなぢゃ。處女神ダイヤナとくそなへ、貞操ていさうてつよろひかためて、こひをさな孱弱矢へろ/\やなぞでは些小いさゝか手創てきずをもはぬをんな
かれ内職ないしよくつたぶた近頃ちかごろんだので他人たにんねらひはせぬかと懸念けねんしつゝあつたのである。おつぎは何處どこでもかまはぬと土手どてしのけてひとつ/\に蜀黍もろこしちからかぎみづとうじた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)