トップ
>
蓮台
>
れんだい
ふりがな文庫
“
蓮台
(
れんだい
)” の例文
まかり間違ったらひとさまの生眼も引きぬこうというお兄哥さんなんだ。そんなことで
蓮台
(
れんだい
)
に引きのせようたって、そうはいかねえや。
顎十郎捕物帳:21 かごやの客
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
天人は
琵琶
(
びわ
)
を持って静かに
蓮台
(
れんだい
)
の上にすわっている。素朴な点は鳳凰にゆずらない。また鳳凰と同じく顔と手が特に大きい。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
たとえば
百済
(
くだら
)
観音は仕切った一室にただひとり安置されてある。新しい
天蓋
(
てんがい
)
と
蓮台
(
れんだい
)
もつくられた。すべては美々しく
粧
(
よそお
)
われ、花も
捧
(
ささ
)
げられてある。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
廣介は千代子の手を取って、数人の裸女によって作られた
蓮台
(
れんだい
)
の上におし上げ、自分もそのあとから、千代子と並んで、肉の腰掛に座を占めました。
パノラマ島綺譚
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一人前払ッテオレハ
蓮台
(
れんだい
)
デ越シ、荷物ハ人足ガ越シタガ、水上ニ四人並ンデ、水ヲヨケテ通シタガ、心持ガヨカッタ
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
我は古き畳の上に、忠勤なる古帽は
煤
(
すす
)
びし壁の上に、各々かくて人生の
怱忙
(
そうばう
)
を
暫
(
しば
)
しのがれて、胸の波さへ穏やかなる安心の
蓮台
(
れんだい
)
に休らふを得るに至れる也。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
その仏様は
胡坐
(
あぐら
)
をかいて
蓮台
(
れんだい
)
の上に
坐
(
すわ
)
っていた。太い
錫杖
(
しゃくじょう
)
を担いでいた、それから頭に
笠
(
かさ
)
を
被
(
かぶ
)
っていた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
牀
(
とこ
)
の間と、くろがきの大黒柱を境にしてならんでいる仏壇の奥に、
金色
(
きんしょく
)
燦然
(
さんぜん
)
たる
阿弥陀如来
(
あみだにょらい
)
が静まりかえって、これも
黄金
(
おうごん
)
の
蓮台
(
れんだい
)
のうえに、坐禅を組んでいる。その下に、朱塗りの袋戸棚がある。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
みんな土葬で
棺
(
ひつぎ
)
は三尺程高い箱棺で、それに
蓮台
(
れんだい
)
と
天蓋
(
てんがい
)
とはお寺に備えつけのものを借りて来て、天蓋には白紙を張り、それに銀紙で
卍
(
まんじ
)
をきざんで張りつけ
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この寺は
由緒
(
ゆいしょ
)
のある寺だそうでところどころに大きな
蓮台
(
れんだい
)
の上に
据
(
す
)
えつけられた石塔が見える。右手の
方
(
かた
)
に
柵
(
さく
)
を控えたのには
梅花院殿
(
ばいかいんでん
)
瘠鶴大居士
(
せきかくだいこじ
)
とあるから
大方
(
おおかた
)
大名か旗本の墓だろう。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“蓮台”の意味
《名詞》
蓮華をかたどった仏像などの台座。
昔、大きな川を渡る際に使用された人を乗せ、担がれた台。
(出典:Wiktionary)
蓮
漢検準1級
部首:⾋
13画
台
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
“蓮台”で始まる語句
蓮台野
蓮台寺
蓮台寺野