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じれった
ふりがな文庫
“
自烈度
(
じれった
)” の例文
……
自烈度
(
じれった
)
いと云って、これ位自烈度い話はなかろう。……これがわかれば一躍、世界一の流行作家になれるかも知れないんだが……。
探偵小説の正体
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
いつもの癖で、椅子の中に深く身を沈めると、
中禿
(
ちゅうはげ
)
の頭を撫で上げながら、自慢の長い
鬚
(
ひげ
)
を
自烈度
(
じれった
)
そうにヒネリ上げヒネリ
下
(
さげ
)
した。
骸骨の黒穂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
と云いながら老ドクトルは、いつの間にか昂奮してしまったらしく
自烈度
(
じれった
)
そうに拳固を固めて両膝をトントンとたたいた。
霊感!
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
自烈度
(
じれった
)
いお兄さんたらないわ。あのね……あたし今夜貰った契約の前金で変装して今夜のお芝居見に行ったのよ。
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
馬は驚いて
狂気
(
きちがい
)
のようになって、一足飛びに飛び出しましたが、いつ迄も往来に出ずに同じ処ばかりぐるぐるまわっていますから、紅木大臣は
自烈度
(
じれった
)
がって——
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
又は
年老
(
としお
)
いてタヨリになる
児
(
こ
)
を持ち得ない物淋しさ、情なさ、
自烈度
(
じれった
)
さを、たまらない嫉妬心と一緒に飽く事なく新しい犠牲……若い、美しい一知に吹っかけて
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私の軍帽の
庇
(
ひさし
)
を見下して、マジマジと探るように凝視していたが、イクラ凝視しても、何度眼をパチパチさしても私の顔を見る事が出来ないのが
自烈度
(
じれった
)
いらしかった。
戦場
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「耶蘇教の婚礼なんてナンチいう、フウタラ、ヌルイ(
風多羅
(
ふうたら
)
緩
(
ぬる
)
い?
自烈度
(
じれった
)
いの意)モンや」
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
老刑事のネチネチした
老獪
(
ずる
)
い手段が、ホントウに
自烈度
(
じれった
)
くて腹が立っていたのだから……。
冗談に殺す
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
何だかタヨリナイような——
可笑
(
おか
)
しいような——
自烈度
(
じれった
)
いような——のんびりしたような——面白いような——馬鹿馬鹿しいような——有意義なような——無意義なような——。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
姫は折角こんな有り難い事に出くわしながら、指一本指す事も出来ず、持ち主の来るのを待っていなくてはならぬのが、
自烈度
(
じれった
)
くて
堪
(
たま
)
らなかった。早く持ち主が来てくれればいい。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
そこに行ってどうするというつもりもなかったけれども只何となく
自烈度
(
じれった
)
かった。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そのつまらない単調子さのうちにどことなく騒々しいような、淋しいような——面白いような、
自烈度
(
じれった
)
いような気がする。人生の或る基調に触れて人の心をひきつけるようなところがある。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
最初の
自烈度
(
じれった
)
い気持がなくなるために、その夢もお
終
(
しま
)
いになって目を醒ます。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そのスベスベした肌の光りが無性に悲しく、腹立たしく、
自烈度
(
じれった
)
くなった。
微笑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
背丈けが
普通
(
なみ
)
の女以上にスラリとしているので、チエ子の手を引いて行くのはいくらか
自烈度
(
じれった
)
いらしかったが、それでも、二人とも新しいフェルトの
草履
(
ぞうり
)
を
穿
(
は
)
いて、イソイソとしていたので
人の顔
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
遺言書なんてものはコンナ書きにくい、
自烈度
(
じれった
)
いものとは知らなかった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その妻女のツル子というのは、頑固な、グロテスクな顔をした蟹口とは正反対に江戸前のスッキリした
別嬪
(
べっぴん
)
で、この上なしの亭主孝行、又蟹口も
自烈度
(
じれった
)
いくらいの
嬶
(
かかあ
)
孝行というのが評判であった。
衝突心理
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
或
(
あるい
)
は又、寝がけに「彼女に会いたいな」と思って眼を閉じていると、その一念の官能的な刺戟だけが眠り残っていて、彼女の処へ行きたくてたまらないのに、どうしても行けない
自烈度
(
じれった
)
い気持を
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私にはこうしたスランプの
因
(
よ
)
って来るソモソモが
薩張
(
さっぱ
)
りわからないのです。書きたい事は山積していながら書けない。ペンを奪われて絶海の孤島に罪流されたような
自烈度
(
じれった
)
さ。つまらなさ。淋しさ。
スランプ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
寧
(
むし
)
ろその不自由を極めた……世にも
自烈度
(
じれった
)
い方法でもって、大資本を背景にした民族的大犯罪に喰い下って、
盲目滅法
(
めくらめっぽう
)
に闘って行かなければならなかったところに、怪事件の怪事件たる価値や風味が
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
吾れながら妙チキリンな
自烈度
(
じれった
)
い気持になってしまったものです。
キチガイ地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
二三本
白髪
(
しらが
)
の
交
(
まじ
)
った赤い鬚を、
自烈度
(
じれった
)
そうにひねりまわした。
空を飛ぶパラソル
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
戸塚は
自烈度
(
じれった
)
そうにそこいらを見まわして舌打ちをした。
オンチ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
あまりの
自烈度
(
じれった
)
さに顔色を青くして唇を震わした。
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私は
自烈度
(
じれった
)
くなって又問うた。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
……ああ……
自烈度
(
じれった
)
い……。
探偵小説の正体
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
烈
常用漢字
中学
部首:⽕
10画
度
常用漢字
小3
部首:⼴
9画
“自烈”で始まる語句
自烈
自烈体