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耶馬渓
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やばけい
ふりがな文庫
“
耶馬渓
(
やばけい
)” の例文
旧字:
耶馬溪
彼が
耶馬渓
(
やばけい
)
を通ったついでに、
羅漢寺
(
らかんじ
)
へ上って、日暮に一本道を急いで、杉並木の間を下りて来ると、突然一人の女と
擦
(
す
)
れ違った。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
岩石だけでは、何んな奇峭な光景があつたにしても、何となく物足りないのは、
妙義
(
めうぎ
)
や
耶馬渓
(
やばけい
)
の
羅漢寺
(
らかんじ
)
を引いて来てもすぐわかるであらう。
あちこちの渓谷
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
耶馬渓
(
やばけい
)
附近の人ならば皆知っていることと思う。あの地方の山で初夏の夕方に、
淋
(
さび
)
しい声で啼く猟師鳥という鳥がある。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
名にし負う
耶馬渓
(
やばけい
)
の奇観、霧島のあらたかな峰、
阿蘇
(
あそ
)
のものすごき噴火など、いずれも九州の大きな自然を語ります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
蓋し其足迹の達せざる所唯日向一州あるのみ。九州の名山大川所謂温泉岳、高良山、阿蘇山、霧島山、
耶馬渓
(
やばけい
)
、筑後河の類皆彼の詩中に入らざるはなし。
頼襄を論ず
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
▼ もっと見る
殆
(
ほとん
)
ど
柱状節理
(
ちゅうじょうせつり
)
をなし、
層々
(
そうそう
)
相重なって断崖に臨んでおり、山上にも多くの巨岩が、天を
摩
(
ま
)
して
聳立
(
しょうりつ
)
している
有様
(
ありさま
)
は、
耶馬渓
(
やばけい
)
の
鳶巣
(
とびす
)
山にも比すべきであろう。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
宇治は昔、
耶馬渓
(
やばけい
)
を見たことがある。あの耶馬渓を構成する岩に似た岩群のたたずまいであった。
日の果て
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
両岸には
蒼潤
(
さうじゆん
)
の山が迫り、怪石奇巌
駢
(
なら
)
び立つて、はげしい曲折の水が流れては急渓、湛へては
深潭
(
しんたん
)
——といつた具合で、田山先生も
曾遊
(
そういう
)
の地らしく、
耶馬渓
(
やばけい
)
などおよびもつかない
故郷に帰りゆくこころ
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
この蘇川峡のみを
以
(
もっ
)
てすれば、その
岩相
(
がんそう
)
の
奇峭
(
きしょう
)
は
豊
(
ほう
)
の
耶馬渓
(
やばけい
)
、
紀
(
き
)
の
瀞八丁
(
どろはっちょう
)
、
信
(
しん
)
の天竜峡におよばず、その水流の急なること
肥
(
ひ
)
の
球磨
(
くま
)
川にしかず、
激湍
(
げきたん
)
はまた筑後川の
或個処
(
あるかしょ
)
にも劣るものがある。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
十月二十八日 中津、
遠入
(
えんにゅう
)
たつみ居に至り、
耶馬渓
(
やばけい
)
に向ふ。山国屋泊り。
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
大和の月ヶ瀬のごときも
月瀬
(
つきせ
)
が本当であろう。
拙堂
(
せつどう
)
の文章などから誤られたのかも知れぬ。山陽の紀行が一たび出てからは、
豊前
(
ぶぜん
)
の山国谷は土地の車夫までが
耶馬渓
(
やばけい
)
というようになった。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
観海寺から八
幡
(
まん
)
地獄の方へ行つて見ても好いし、
金輪
(
かなわ
)
から亀川の方へ行つて見ても好かつた。更に半日を費せば、宇佐八
幡
(
まん
)
にお詣りすることも出来た。
耶馬渓
(
やばけい
)
の谷
渓
(
ふか
)
く入つて行くことも出来た。
女の温泉
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
“耶馬渓”の解説
耶馬渓(やばけい)は、大分県中津市にある山国川の上・中流域及びその支流域を中心とした渓谷。日本三大奇勝として知られ、日本新三景に選定され、名勝に指定されている。耶馬日田英彦山国定公園に含まれる。
(出典:Wikipedia)
耶
漢検準1級
部首:⽿
9画
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
渓
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
“耶馬渓”で始まる語句
耶馬渓図巻