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羽蒲団
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はねぶとん
ふりがな文庫
“
羽蒲団
(
はねぶとん
)” の例文
安楽
椅子
(
いす
)
——それもごく堅いものだったが——の上には、小さな
羽蒲団
(
はねぶとん
)
が敷かれていて、その羽蒲団は親しげにささやいていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
なぜって、彼は寝台の上にかかっている薄い
羽蒲団
(
はねぶとん
)
の間から怪塔王の目がじっとこっちをにらんでいるのを発見したからです。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
あけた窓、しめた窓、暖炉のすみ、
肱掛椅子
(
ひじかけいす
)
、
普通
(
なみ
)
の椅子、
床几
(
しょうぎ
)
、腰掛け、
羽蒲団
(
はねぶとん
)
、綿蒲団、
藁蒲団
(
わらぶとん
)
、何にでもきまった金をかけておくことだ。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
信一郎は、そう云う風に考え直しながら、青色の
羽蒲団
(
はねぶとん
)
の敷いてある
籐椅子
(
とういす
)
に、腰をおろしていた。窓からは、
宏大
(
こうだい
)
な庭園が、七月の太陽に輝いているのが見えた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
物価は
巴里
(
パリイ
)
に比べて概して二三割方
廉
(
やす
)
い様である。自分達は
巴里
(
パリイ
)
のボン・マルセに似た大きな店で
羽蒲団
(
はねぶとん
)
を二つ買つた。羽と蒲団とを
別別
(
べつべつ
)
に買つて詰めさせるのである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
玉子を取る外に肉用鶏を飼えば
何時
(
いつ
)
でも
潰
(
つぶ
)
して食用になりますし、あるいは去勢術を習ってケーポンも出来ますし、羽を溜めて
羽蒲団
(
はねぶとん
)
にもなりますし、それはそれは色々の利益がございます。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
軽い
羽蒲団
(
はねぶとん
)
に乗って、静かに白鳥は
漕
(
こ
)
ぎながら、その方に近づく……。
博物誌
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
白い暖かな裸の体が草色の
羽蒲団
(
はねぶとん
)
に
被
(
おお
)
われていた。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
しかしハスレルは、安楽
椅子
(
いす
)
にうずくまり、頭を
反
(
そ
)
り返らして
羽蒲団
(
はねぶとん
)
にもたせかけ、眼を半ば閉じて、彼を話すままにしておいて、聞いてもいないようだった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
京子は、そう答えると再び倭文子の寝台に近づいて、上にのっている
羽蒲団
(
はねぶとん
)
をめくってみた。彼女は倭文子の
遺書
(
かきおき
)
のようなものがありはしないかと思ったからである。
第二の接吻
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
ルイ十五世式の非常にりっぱな机は、「新式」の
肱掛椅子
(
ひじかけいす
)
数個と多彩の
羽蒲団
(
はねぶとん
)
が山のように積んである東方式の安楽椅子とに、取り囲まれていた。扉には鏡が飾りつけてあった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
丁度此の時、
扉
(
ドア
)
の
彼方
(
あなた
)
の寝台の上に、夢を破られた女は、親子の間の浅ましい
葛藤
(
かっとう
)
を、聞くともなく耳にすると、
其
(
その
)
美しい顔に、
凄
(
すご
)
い微笑を浮べると、雪のような
羽蒲団
(
はねぶとん
)
を又再び深々と、
被
(
かぶ
)
った。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
蒲
漢検準1級
部首:⾋
13画
団
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
“羽”で始まる語句
羽
羽織
羽搏
羽二重
羽目
羽根
羽音
羽子
羽衣
羽毛