義家よしいえ)” の例文
感心かんしんして、きかけたかたなっこめてしまいました。そしてそれからはまったく義家よしいえになついて、一生いっしょうそむきませんでした。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
貞任さだとう連歌れんが義家よしいえがそを追はずなりたりといふ事、宗任むねとうが梅の花の歌を詠みて公卿くげたちを驚かしたりといふ事など、事実の有無は疑はしけれど、もしこの種類の事ありとせば
人々に答ふ (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
これを隔てて足洗川村あしらがむらあり。鳴川にて義家よしいえが足を洗いしより村の名となるという。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
頼義よりよし、その子義家よしいえ、奥州攻めの帰るさにおいて、秩父地方に埋めました黄金、それにまつわる歌とのこと、しかるにこの歌の末段にあたり〽今は変わって千の馬、五百の馬の馬飼の——云々という
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それからまたあるとき義家よしいえはいつものとおり宗任むねとう一人ひとりともにつれて、大臣だいじん藤原頼通ふじわらのよりみちという人のお屋敷やしきへよばれて行ったことがありました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
関東などで一番多くいうのは、八幡はちまん太郎義家よしいえであります。いくさなかばに水が得られないので、神に念じ、弓をもって岩に突き、また矢を土の上にさすと、それから泉が流れて士卒ことごとく渇をやした。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
大きくなって、義家よしいえはおとうさんの頼義よりよしについて、奥州おうしゅう安倍貞任あべのさだとう宗任むねとうという兄弟きょうだいあらえびすを征伐せいばつに行きました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)