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網
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す
ふりがな文庫
“
網
(
す
)” の例文
一杯
蜘蛛
(
くも
)
の
網
(
す
)
、山のやうに積つた
塵埃
(
ごみ
)
、ぷんと鼻を
撲
(
う
)
つて来る「時」の臭ひ、なつかしく思つて明けては見たが、かれはすぐその扉を閉めて了つた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
こは大なる
古刹
(
ふるでら
)
にして、今は住む人もなきにや、
床
(
ゆか
)
は落ち柱斜めに、破れたる壁は
蔓蘿
(
つたかずら
)
に縫はれ、朽ちたる軒は
蜘蛛
(
くも
)
の
網
(
す
)
に張られて、
物凄
(
ものすご
)
きまでに荒れたるが。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
彼が営々として名誉、財産地位等を積み重ねてこれに
依頼
(
よりたの
)
むは、あたかも蜘蛛がその
網
(
す
)
を金城鉄壁として頼めるの類であるというのである。これ第二の引例である。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
午前
(
あさ
)
の三時から始めた煤払いは、夜の明けないうちに内所をしまい、客の帰るころから
娼妓
(
じょろう
)
の部屋部屋を
払
(
はた
)
き始めて、
午前
(
ひるまえ
)
の十一時には名代部屋を合わせて百
幾個
(
いくつ
)
の
室
(
へや
)
に蜘蛛の
網
(
す
)
一線
(
ひとすじ
)
剰
(
のこ
)
さず
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
づぶ濡の
木立
(
こだち
)
にかけた蜘蛛の
網
(
す
)
は
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
▼ もっと見る
蜘蛛
(
くも
)
の
網
(
す
)
や
塵埃
(
ほこり
)
や
乞食
(
こじき
)
の頭のやうにボサ/\と延びた枝や——その中でも、金目な大きな
伽羅
(
きやら
)
の丸い樹はいつか持つて行つたと見えて、掘つたあとが大きくそこに残つてゐた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
“網”の解説
網(あみ、网)とは、柔軟性に富む糸や鋼線などを格子状に結びつけた形状の製品。ネット(en: net)ともいう。
(出典:Wikipedia)
網
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“網”を含む語句
金網
天網恢々
手網
玉網
大網
攩網
蛛網
横網町
鳥網
網曳
投網
網膜
網羅
鉄網
小網町
網引
小網
一網
鉄条網
天網
...