“鉄条網”のいろいろな読み方と例文
旧字:鐵條網
読み方割合
てつじょうもう75.0%
てつでうまう25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お城をとりまわしているそのの中に、たくさんの高い木やひくい木が、もっさりとしげりだして、そのあいだには、いばらや草やぶが、びっしり鉄条網てつじょうもうのようにからみついてしまいましたから
眠る森のお姫さま (新字新仮名) / シャルル・ペロー(著)
そのの八時何分か過ぎ、手擲弾しゅてきだんあたった江木上等兵は、全身黒焦くろこげになったまま、松樹山しょうじゅざんの山腹に倒れていた。そこへ白襷しろだすきの兵が一人、何か切れ切れに叫びながら、鉄条網てつじょうもうの中を走って来た。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
もつともそれは僕の知人なども出征してゐた為めもあるかも知れない。この知人は南山なんざんたたかひ鉄条網てつでうまうにかかつて戦死してしまつた。鉄条網といふ言葉は今日こんにちでは誰も知らない者はない。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)