“手擲弾”のいろいろな読み方と例文
旧字:手擲彈
読み方割合
しゅてきだん60.0%
てなげだん40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
我軍のタンクを草むらの中からねらっている野砲があったので、一人の勇士がタンクを乗り捨てて手擲弾しゅてきだんでその野砲を退治してみたところが
兵士と女優 (新字新仮名) / 渡辺温オン・ワタナベ(著)
やがて、進軍、塹壕ざんごう白兵はくへい戦、手擲弾しゅてきだん。砲声が聞えてくる。爆撃機のうなりが空をおおう。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
時に、かの女のいるテーブルの反対側の広間から、にわかときの声が挙って、手擲弾てなげだんでも投げつけたような音がし出した。かの女はぴくりとしておびえた。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と、叫びながら狂気のように黄は彼女の後を追いかけたが、手擲弾てなげだんのようなマリの靴を向脛むこうずねに見まわれてびっこをひきながら彼は街路に飛出した。野蛮………………マリを跳ねかえした。
スポールティフな娼婦 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)