“てつじょうもう”の漢字の書き方と例文
語句割合
鉄条網100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お城をとりまわしているそのの中に、たくさんの高い木やひくい木が、もっさりとしげりだして、そのあいだには、いばらや草やぶが、びっしり鉄条網てつじょうもうのようにからみついてしまいましたから
眠る森のお姫さま (新字新仮名) / シャルル・ペロー(著)
そのの八時何分か過ぎ、手擲弾しゅてきだんあたった江木上等兵は、全身黒焦くろこげになったまま、松樹山しょうじゅざんの山腹に倒れていた。そこへ白襷しろだすきの兵が一人、何か切れ切れに叫びながら、鉄条網てつじょうもうの中を走って来た。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ここはその試験場であるが、見渡すばかりの原野げんやであった。方々に、塹壕ざんごうが掘ってあったり、爆弾のため赤い地層のあらわれた穴が、ぽかぽかとあいていたり、破れた鉄条網てつじょうもうが植えられてあったり。
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)