“天網恢々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てんもうかいかい73.3%
てんまうくわい／＼13.3%
てんまうかいかい6.7%
てんもうかい／＼6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、それが油断だよ。誰だって初めから落第する積りで落第するものはない。天網恢々（てんもうかいかい）ってことがある。土俵際で年貢を納める運命かも知れないよ」
勝ち運負け運 (新字新仮名) ／ 佐々木邦(著)
でも天網恢々（てんまうくわい／＼）でも、何處かに緊（し）め括（くゝ）りがあつたのでせう、その晩、鍵屋の息子半次郎が、手代の伊與之助に刺し殺され、伊與之助は神妙に其場から自訴しました。
銭形平次捕物控：295 万両息子 (旧字旧仮名) ／ 野村胡堂(著)
天網恢々（てんまうかいかい）とはこのことだ。もちろん彼には些かの感傷性の持合せもない。罪障意識などといふ甘ちよろい前代の遺物もない。彼は不死身なのだ。にもかかはらず、やはり彼は死を免れなかつた。
三島由紀夫：ナルシシスムの運命 (旧字旧仮名) ／ 神西清(著)
天網恢々（てんもうかい／＼）疎（そ）にして洩らさず、其の内に再び召捕（めしと）られたら、いよ／＼国中（こくちゅう）へ恥を曝（さら）さなければ成りますまい、只今お町殿へ明日（あす）のことを申上げ、お別れに只（たっ）た一目お逢いなされてはと申入れましたが
後の業平文治 (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)