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天網恢々
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てんもうかいかい
ふりがな文庫
“
天網恢々
(
てんもうかいかい
)” の例文
「いや、それが油断だよ。誰だって初めから落第する積りで落第するものはない。
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
ってことがある。土俵際で年貢を納める運命かも知れないよ」
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
後世その人に代わりて
冤
(
えん
)
をそそぐものもあり、あるいは碑を建て史を編み、もってその名をして不朽に伝えしむるものもありて、「
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
疎
(
そ
)
にして漏らさず」
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
それがどうだろう、
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
疎
(
そ
)
にして漏らさず、今度という今度は電車のなかの一件と、その晩の焼鳥一件と、一日にふたつも馬脚を現してしまったではないか。
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
「賊の
頭
(
かしら
)
! つらを上げろ。……
燈籠
(
とうろう
)
見物にまぎれていたら、誰にも分るまいと思っていたのだろうが、なんぞ知らん、
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
疎
(
そ
)
にして
漏
(
も
)
らさずだ。恐れ入ったか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「天誅も骨が折れるな。これで
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
疎
(
そ
)
にして
洩
(
も
)
らしちまったり、何かしちゃ、つまらないぜ」
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
精三
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
ですかな。そういうのは一つ見せしめのために大いに
絞
(
しぼ
)
ってやるんですよ。
女の一生
(新字新仮名)
/
森本薫
(著)
……
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
、象が梨の木坂を降りた拍子に腹に溜っていた血がみな胸のほうへ寄ってゆき、計らざりき、思いもかけない手薄なところから滲み出してしまったというわけだ。
平賀源内捕物帳:山王祭の大像
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
然し
真近
(
まぢか
)
く進んで、書生の田崎が、例の漢語交りで、「坊ちゃん此の通りです。
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
疎
(
そ
)
にして漏らさず。」と差付ける狐を見ると、鳶口で打割られた
頭蓋
(
とうがい
)
と、喰いしばった牙の
間
(
あいだ
)
から
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一同はいまさらながら、
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
疎
(
そ
)
にして
漏
(
も
)
らさずという
古言
(
こげん
)
を味わった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
疎にして漏らさずかい」
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
天網恢々
(
てんもうかいかい
)
、なんと
小癪
(
こしゃく
)
な、そして滑稽なる動物ではないか
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
網
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
恢
漢検準1級
部首:⼼
9画
々
3画
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天網恢々疎