“紫立”の読み方と例文
読み方割合
むらさきだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瞬間、島の青柳あおやぎに銀の影が、パツとして、うお紫立むらさきだつたるうろこを、えた金色こんじきに輝かしつゝさっねたのが、飜然ひらりと宙をおどつて、船の中へどうと落ちた。其時そのとき、水がドブンと鳴つた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
あのそら紫立むらさきだつてほんのり桃色もゝいろうすえべい。——麻袋あさふくろには昼飯ひるめしにぎつたやつあまるほどめてく、ちやうど僥幸さいはひやまいも穿つて横噛よこかじりでも一日いちにち二日ふつかしのげるだ。りからかせ、さあ、ござい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)