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粗野
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そや
ふりがな文庫
“
粗野
(
そや
)” の例文
たしかに、
胡俗
(
こぞく
)
の
粗野
(
そや
)
な正直さのほうが、美名の影に隠れた漢人の陰険さより
遙
(
はる
)
かに好ましい場合がしばしばあると思った。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「何ですつて、私に?」と私は彼の熱心さに——特に彼の
粗野
(
そや
)
な容子に——彼の眞實さを信じ始めながら、叫んだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
なんとなく
粗野
(
そや
)
で、しかも人を圧するような、
堪
(
た
)
えられない感じがする上に、日光はほとんどここへ
映
(
さ
)
し込まず、土臭い有毒らしい匂いがそこらにただよって
世界怪談名作集:06 信号手
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
粗野
(
そや
)
で、そそっかしい
風
(
かぜ
)
は、いつやむと
見
(
み
)
えぬまでに
吹
(
ふ
)
いて、
吹
(
ふ
)
いて
吹
(
ふ
)
き
募
(
つの
)
りました。
木
(
き
)
の
芽
(
め
)
は、もはや
目
(
め
)
をまわして、いまにも
倒
(
たお
)
れそうになったのであります。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「人聞の悪い事を云うな、失敬な。君は実際自分でいう通りの
無頼漢
(
ぶらいかん
)
だね。観察の
下卑
(
げび
)
て皮肉なところから云っても、言動の無遠慮で、
粗野
(
そや
)
なところから云っても」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
主八の宗助は五十六七の
粗野
(
そや
)
な男で、生れながら町人ではないらしく、手足の荒れ、肩幅の廣さ、どこから見ても勞働者あがりで、言葉にはひどい
上方訛
(
かみがたなま
)
りがあります。
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
気まぐれな
小鬼
(
こおに
)
めがわしの生命中に巣を
食
(
く
)
っているようだ。わしの気質は自分の自由にならないのだ。わしは
孤立無縁
(
こりつむえん
)
の
霊魂
(
れいこん
)
だ。人とやわらぐことのできない
粗野
(
そや
)
な性格だ。わしはわしを
呪
(
のろ
)
う。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
彼らは
粗野
(
そや
)
なり、
真
(
しん
)
に驚く
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
単于の長子・
左賢王
(
さけんおう
)
が妙に李陵に好意を示しはじめた。好意というより尊敬といったほうが近い。二十歳を越したばかりの・
粗野
(
そや
)
ではあるが勇気のある
真面目
(
まじめ
)
な青年である。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
でも私は
粗野
(
そや
)
な方が、おべつかなんぞよりはよつぽど好きですわ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
“粗野”の意味
《名詞》
粗野(そや)
言葉遣いや行動が乱暴で卑しいこと。また、そのようなさま。
(出典:Wiktionary)
粗
常用漢字
中学
部首:⽶
11画
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
“粗”で始まる語句
粗
粗忽
粗末
粗相
粗朶
粗笨
粗雑
粗略
粗漏
粗暴