りふ)” の例文
べうすなりふ幾億萬年いくおくまんねんのちには、大陸たいりくひたつくさうとするところみづで、いまも、瞬間しゆんかんのちも、咄嗟とつさのさきも、まさしかなすべくはたらいてるのであるが
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
此の寺はさる由縁ゆゑありて、かく荒れはて、人も住まぬ野らとなりしかば、一りふ一〇三斎糧ときりやうもなく、一宿ひとよをかすべき一〇四はかりごともなし。はやく里に出でよといふ。禅師いふ。
ほとんど毎日死ぬ死ぬと言て見る通り人間らしい色艶いろつやもなし、食事も丁度一週間ばかり一りふも口へ入れる事が無いに、そればかりでも身体からだの疲労が甚しからうと思はれるので種々いろいろに異見も言ふが
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)