立廻たてまわ)” の例文
婆「はい、せもうござえますし、それに殿様が入らっしたって、汚くって坐る処もないが、うえ藤右衞門とうえもんとこ屏風びょうぶが有りますから、それを立廻たてまわしてあげましょう」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
このいへこと數町すうちやう彼方かなたに、一帶いつたいわんがある、逆浪げきらうしろいわげきしてるが、その灣中わんちういわいわとが丁度ちやうど屏風びやうぶのやうに立廻たてまわして、自然しぜん坩※るつぼかたちをなしてところ其處そこ大佐たいさ後姿うしろすがたがチラリとえた。
相「分らない婆アだな、嬢の事をサ、あすこへちょっと屏風を立廻たてまわして、恥かしくないように、宜しいか、それがサ誠に彼女あいつが恥かしがって、もじ/\としているだろうから旨くソレ」
屏風びょうぶ立廻たてまわし、枕元に烟草盆を置いて、床を取って
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)