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眼許
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めもと
ふりがな文庫
“
眼許
(
めもと
)” の例文
殿下は二十七歳、
白晳
(
はくせき
)
の
額
(
ひたい
)
、亜麻色の髪涼やかに、長身の
眼許
(
めもと
)
凜々
(
りり
)
しい独身の容姿は、全
丁抹
(
デンマーク
)
乙女の
憧
(
あこが
)
れの対象でいらせられる。
グリュックスブルグ王室異聞
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
若いといっても三十にはなるであろう、輪郭の正しい切りそいだような頬と、やや眼尻の下った深い
眼許
(
めもと
)
がきわだっている。
松風の門
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
年齢
(
とし
)
よりは若く見える男で、背が高く、色が白く、
眼許
(
めもと
)
に不思議な愛嬌のある、女のような優しい口をきく男でした。
奇談クラブ〔戦後版〕:16 結婚ラプソディ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
与八が振向いた時、馬上の兵馬は御岳山の方を見やる
眼許
(
めもと
)
より
雫
(
しずく
)
が頬を伝うて流れるのを見かけます。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
うつ
向
(
む
)
いた
眼許
(
めもと
)
には、ほのかな
紅
(
べに
)
を
差
(
さ
)
して、
鬢
(
びん
)
の
毛
(
け
)
が二
筋
(
すじ
)
三
筋
(
すじ
)
、
夢見
(
ゆめみ
)
るように
頬
(
ほほ
)
に
乱
(
みだ
)
れかかっていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
色あくまでも白く、鼻がつんと高くて、
眼許
(
めもと
)
すずしく、いかにもいい男だ。けれども少し
爪先
(
つまさ
)
き立ってお
尻
(
しり
)
を軽く振って歩く、あの歩き方だけは、やめたほうがよい。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
面長
(
おもなが
)
の左の
片頬
(
かたほお
)
から
眼許
(
めもと
)
にかけて、見覚えのある親しい顔であるから、朝鮮の方へ往ってると聞いていたものではあるが、東京に来ていないとも限らないので、線路の外へ出るなり
妖影
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
……ときおり彼女の頬には涙の跡があったけれど、
眉
(
まゆ
)
にも
眼許
(
めもと
)
にも、今は心の落着いた静かさが
溢
(
あふ
)
れている。
春いくたび
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
許
常用漢字
小5
部首:⾔
11画
“眼”で始まる語句
眼
眼鏡
眼前
眼瞼
眼差
眼窩
眼球
眼眸
眼色
眼力