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白銀
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しろかね
ふりがな文庫
“
白銀
(
しろかね
)” の例文
丘のすそをめぐる
萱
(
かや
)
の穂は
白銀
(
しろかね
)
のごとくひかり、その間から
武蔵野
(
むさしの
)
にはあまり多くない
櫨
(
はじ
)
の野生がその真紅の葉を
点出
(
てんしゅつ
)
している。
小春
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
他なほ知らぬがほにて、「黄金殿か
白銀
(
しろかね
)
殿か、われは一向
親交
(
ちかづき
)
なし。
鉄
(
くろがね
)
を掘りに来給ふとも、この山には
銅
(
あかがね
)
も出はせじ」
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
通稱は佐々木信綱さんに問ふに、
大隅
(
おほすみ
)
であつたさうであるが、此年の武鑑
御弦師
(
おんつるし
)
の
下
(
もと
)
には、五十俵
白銀
(
しろかね
)
一丁目岸本能聲と云ふ人があるのみで、大隅の名は見えない。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
遥
(
はる
)
か向うには、
白銀
(
しろかね
)
の一筋に眼を射る高野川を
閃
(
ひら
)
めかして、左右は燃え
崩
(
くず
)
るるまでに濃く咲いた菜の花をべっとりと
擦
(
なす
)
り着けた背景には
薄紫
(
うすむらさき
)
の
遠山
(
えんざん
)
を
縹緲
(
ひょうびょう
)
のあなたに
描
(
えが
)
き出してある。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
疆
(
さかひ
)
守
(
も
)
る
兵
(
つはもの
)
も汝が翼を遮ることあるまじきぞ。その一裹は尊き神符にて、また打出の小槌なり。おのが寶を掘り出さんまで、事
闕
(
か
)
くことはあらじ。黄金も出づべし、
白銀
(
しろかね
)
も出づべしといふ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
自分の姿をその
白銀
(
しろかね
)
のような
水面
(
みのも
)
に映してさめざめと泣いているのを見る。
森の妖姫
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
白銀
(
しろかね
)
の小川が
黄金
(
こがね
)
の江に流れ入るのが見えよう。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
水晶の
柄
(
え
)
をすげし
白銀
(
しろかね
)
の鍬をもて
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
衣服
(
きもの
)
を着るさえあわただしく、お絹お常の首のみ水より現われて
白銀
(
しろかね
)
の波をかき分け
陸
(
おか
)
へと游ぐをちょっと見やりしのみ、
途
(
みち
)
をかえて堤へ
上
(
のぼ
)
り左右に
繁
(
しげ
)
る
萱
(
かや
)
の間を足ばやに八幡宮の方へと急ぎぬ。
置土産
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
銀
常用漢字
小3
部首:⾦
14画
“白銀”で始まる語句
白銀色
白銀町
白銀屋
白銀黄金
白銀号
白銀荘
白銀造
白銀台町
白銀小実
白銀臺町