“点出”のいろいろな読み方と例文
旧字:點出
読み方割合
てんしゅつ66.7%
てんしゆつ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丘のすそをめぐるかやの穂は白銀しろかねのごとくひかり、その間から武蔵野むさしのにはあまり多くないはじの野生がその真紅の葉を点出てんしゅつしている。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
右から左、左りから右と、男に添うて、眼を働かせているうちに、男ははたと留った。留ると共に、またひとりの人物が、余が視界に点出てんしゅつされた。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
半世紀のむかし青々とした樹木のあひだに唯一つ真白なペンキ塗の家屋の点出てんしゆつせられてゐたのは、開校当初の早稲田専門学校の校舎であつたのだ。
冬の夜がたり (新字旧仮名) / 永井荷風(著)