“点睛”の読み方と例文
読み方割合
てんせい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれども、明治十八年建設当初に、河鍋暁斎かわなべぎょうさい落合芳幾おちあいよしいくをしてこの館の点睛てんせいに竜宮の乙姫を描かせたほどのきらびやかな眩惑は、その後星の移るとともに薄らいでしまった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そして、それからどのくらい経ってか、彼はこの情景の点睛てんせいともいうべき声を聞いたのである。
嘘アつかねえ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
其奥に筋骨を剥き出した黒部五郎岳が火山のような長い美しい裾の斜線を見せて、秀麗な円錐形に聳えているのがこの大画幅に点睛てんせいの妙を極めて人を叫ばせずには置かない。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)