畫師ゑし)” の例文
新字:画師
つま皓體かうたい氣懸きがかりさに、大盡だいじんましぐらにおく駈込かけこむと、やつさつあかつて、扱帶しごきいてところ物狂ものくるはしくつてかへせば、畫師ゑし何處どこへやら。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
襤褸つゞれの著物いたく窶れたれどもつぎ/\の色紙なか/\に畫師ゑしかるべき打扮に、半ば落葉を盈たしたる籠を負ひ、熊手を持ちて、森の中を歩み行く十四五の少女
花枕 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
「ヒヤアもし、乞食こじきではござりませんでござります。はあ、たび畫師ゑしぢやげにござりやして。」
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そびやかしてつた、とおもへば、畫師ゑし身體からだはするりとはひつて、くゞもんはぴたりとしまつた。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)