トップ
>
男妾
>
おとこめかけ
ふりがな文庫
“
男妾
(
おとこめかけ
)” の例文
私が階下に花田君子の靴音を聞いたころ、友人の横田は
紐育
(
ニューヨーク
)
の女優メイ・マアガレッタの
男妾
(
おとこめかけ
)
として外科的な名誉と人気をかち得ていた。
恋の一杯売
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
と、ぽんと一本参りたまえば、待構えし
体
(
てい
)
にて平然と、「ありゃ
私
(
あっし
)
の
男妾
(
おとこめかけ
)
さ、
意気地
(
いくじ
)
の無い野郎さね。」一同聞いて
唖然
(
あぜん
)
たり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「贅沢じゃないわよ。上流の人はみんなそうよ。おまけに
男妾
(
おとこめかけ
)
だの、若い
燕
(
つばめ
)
だのがワンサ取り巻いているんですもの……」
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
万葉集を
行李
(
こうり
)
の中から取り出して、ここに持ち来すべく出て行ったお雪は、廊下でバッタリと
男妾
(
おとこめかけ
)
の浅吉に出逢いました。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
何でも夫人の前身は神戸あたりの
洋妾
(
らしゃめん
)
だと云う事、一時は
三遊亭円暁
(
さんゆうていえんぎょう
)
を
男妾
(
おとこめかけ
)
にしていたと云う事、その頃は夫人の全盛時代で金の指環ばかり六つも
嵌
(
は
)
めていたと云う事
開化の良人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
「どうするって、訳ないじゃありませんか。ささだ男もささべ男も、
男妾
(
おとこめかけ
)
にするばかりですわ」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「どうせ、痴よ、
己
(
じぶん
)
の
所天
(
おっと
)
を
男妾
(
おとこめかけ
)
にせられて黙っているのですもの」
一握の髪の毛
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その時、その温泉に冬越しをしようという人々——それはあのいやなおばさんと、その
男妾
(
おとこめかけ
)
の浅吉との
横死
(
おうし
)
を別としては、前巻以来に増しも減りもしない。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
何と見えます——俳優ともつかず、遊芸の師匠ともつかず、早い話が、
山姥
(
やまんば
)
の
男妾
(
おとこめかけ
)
の神ぬしの化けたのだ。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
高山屈指の穀屋の後家さんの
男妾
(
おとこめかけ
)
を業としていた浅吉という色男の弟だと言われた
同苗
(
どうみょう
)
政吉——が、この怪物のために時に取ってのお先供を仰せつかりました。
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「ありゃ、飛騨の高山の
名代
(
なだい
)
の
穀屋
(
こくや
)
の後家さんですよ、
男妾
(
おとこめかけ
)
を連れて来ているんですよ、男妾をね」
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
といって
男妾
(
おとこめかけ
)
の浅吉は、
唾
(
つば
)
を呑み込んで、何かいおうとして、いうのを
憚
(
はばか
)
りましたが、思い切って
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
飛騨の高山の者だというあの油ぎった
後家
(
ごけ
)
さんと、その
男妾
(
おとこめかけ
)
の浅吉とやらが変死してから……留守番や、山の案内がこわがっている、この上、お雪ちゃんでも病みつこうものなら
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それはイヤなおばさんの
男妾
(
おとこめかけ
)
として知られた浅吉さんの生れかわりではないか——誰も驚かされるほどよく似た若い番頭風の男、
萌黄色
(
もえぎいろ
)
の箱風呂敷を手に提げて、もう縁を上って
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「いくつも出るそうですが、そのなかで、高山の
淫乱後家
(
いんらんごけ
)
と、
男妾
(
おとこめかけ
)
の浅公……」
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「かわいそうなのは、浅吉という
男妾
(
おとこめかけ
)
と、それからですね、もう一人……」
大菩薩峠:35 胆吹の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
いやなおばさんと、
男妾
(
おとこめかけ
)
の浅吉とがいなくなってから後、この三階は、わたしたちで占領しているようなもの。上ったならば、当然、わたしたちを訪れる人であろうのに……立消えになってしまった。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“男妾”の意味
《名詞》
男性の妾。
(出典:Wiktionary)
“男妾(ジゴロ)”の解説
ジゴロ(fr: gigolo)とは、女に養われている男(女から金を巻き上げて生活する男、女にたかって生活する男、女から巧みに援助を得る男など)のことをいう。古くはヂゴロと表記されていたこともあるほか、ヒモ、男妾、つばめ、スケコマシなどが類義語に当たる。
(出典:Wikipedia)
男
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
妾
漢検準1級
部首:⼥
8画
“男”で始まる語句
男
男女
男子
男振
男児
男衆
男爵
男性
男達
男神