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甚
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きつ
カピ妻 さいの、
其時分には
甚い
鼠捕りであったさうな。したが、わたしが
不寢の
番をするゆゑ、
今は
其樣な
鼠をば
捕らすことぢゃない。
でもな、
眞實に
小額の
處に
雛鷄のお
睾丸程の
大きな
腫瘤が
出來ましたぞや、
危いことよの、それで
甚う
啼入らッしゃった。
カピ長 かやうな
珍變が
起ったによって、
女に
説き
聞す
暇もござらなんだ。
女もチッバルトを
甚う
懷しう
思うてをったに、また
吾等とても
同樣ぢゃに。さりながら
人は
皆死ぬるやうに
生れたもの。