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甃石
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しきいし
ふりがな文庫
“
甃石
(
しきいし
)” の例文
軒の
肘木
(
ひじき
)
や屋根裏もなかなか面白い。
煉瓦
(
れんが
)
の
甃石
(
しきいし
)
もいいものだね。台湾に住めばこういううちに住みたくなるのが当然なんだがなあ。
台湾の民芸について
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
坂口は生れつきの気質から、賑かな市街を離れて、誰人に妨げられることもなく、黙々としてそうした
甃石
(
しきいし
)
の上を歩くのが好きであった。
P丘の殺人事件
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
街角の瓦斯燈の下では、青ざめた
甃石
(
しきいし
)
の水溜りに、鉄の
梯子
(
はしご
)
が映っていた。複合した暗い建物の下で、一軒の豆腐屋が戸を開けて起きていた。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
金を獲るには蟻が物を運ぶが如く、又点滴の雫が
甃石
(
しきいし
)
に穴を穿つが如く根気よく細字を書くより外に道がない。
申訳
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
彼女自身はと言えば、インキの中に落ちた蠅のように、やっとのことで
甃石
(
しきいし
)
道を這いながら、ラエーフスキイの脇腹や手を黒くよごしているような気がした。
決闘
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
彼は
甃石
(
しきいし
)
の上に私を降ろした。ジョンに馬を曳かせて、私に從つて廣間に這入ると彼は私に急いで何か乾いた物を着て書齋の彼の許へ歸つて來るやうにと云つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
その道路の美しく
甃石
(
しきいし
)
を
布
(
し
)
いてある
状
(
かたち
)
や、建築物の高大な状などは言語に絶する。市全体は北と西の方へ広く伸び、端から端まで行くのに一日を費やさねばならぬ。
暗黒星
(新字新仮名)
/
シモン・ニューコム
(著)
へえゝ
真
(
ま
)
ツ
赤
(
か
)
……
真
(
ま
)
ツ
黒
(
くろ
)
旨
(
うま
)
く
名
(
つ
)
けましたな、
成程
(
なるほど
)
真
(
ま
)
ツ
赤
(
か
)
らしい色で……
彼
(
あ
)
れは。近江屋「
彼家
(
あれ
)
は
宮松
(
みやまつ
)
といふ
茶屋
(
ちやや
)
よ。梅「へえゝ……これは
甃石
(
しきいし
)
でございませう。近江屋「おや/\よく
解
(
わか
)
つたね。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ともしびも雨にぬれたる
甃石
(
しきいし
)
も君送る夜はあはれふかゝり
芥川竜之介歌集
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
甃石
(
しきいし
)
にすてつき
敲
(
う
)
ちたたき
忘春詩集:02 忘春詩集
(新字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
絶間
(
たえま
)
なく
甃石
(
しきいし
)
に
咳
(
しはぶ
)
けり
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
甃石
(
しきいし
)
の
亀裂
(
さけ
)
ている個所もあり、玄関へ上る石段の
磨滅
(
すりへ
)
っている家もあったが、何処の家にも前世紀の厳めしいポーチと、昔の記憶を塗込めた太い
円柱
(
まるばしら
)
があった。
P丘の殺人事件
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
甃石
(
しきいし
)
道に突いて行く杖の音が、夜の静けさの中で高く淋しく響き渡るのに耳を澄ましながら、そう思った。
決闘
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
甃石
(
しきいし
)
の上で銅貨を投げ合っていた車夫たちが参木の前へ馳けて来た。三つの
黄包車
(
ワンポウツ
)
が走り出した。
上海
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
お思ひ出しになるでせう、よく晴れた日でした——大氣も空も
穩
(
おだ
)
やかで、あなたのお身の安全や旅の氣持のことなど何も
氣遣
(
きづか
)
ふことはないのでした。私はお茶の後
少時
(
しばらく
)
の間
甃石
(
しきいし
)
の上を歩きました。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
都会の固たい
甃石
(
しきいし
)
の下にも
忘春詩集:02 忘春詩集
(新字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
甃石
(
しきいし
)
の上に
息
(
いき
)
吹
(
ふ
)
く
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
甃
漢検1級
部首:⽡
14画
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
“甃石”で始まる語句
甃石路