“しきいし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
敷石29.0%
鋪石29.0%
舗石21.7%
甃石15.9%
1.4%
1.4%
鋪甃1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうちに、くぐりもんひらくと、ぼろぐつを、玄関口げんかんぐち敷石しきいしっかけるようにして、きずりながら、勝手かってほうへまわったおとがしました。
金歯 (新字新仮名) / 小川未明(著)
庭の金木犀きんもくせいは風につれてなつかしい匂いを古びた寺のへやに送る。参詣者は朝からやってきて、駒下駄の音がカラコロと長い鋪石しきいし道に聞こえた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
二人は無言のまゝ長き舗石しきいしを、大鳥居の方に出で来れり、去れど其処には二輌の腕車くるまを置き棄てたるまゝ、何処いづく行きけん、車夫の影だも見えず
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
坂口は生れつきの気質から、賑かな市街を離れて、誰人に妨げられることもなく、黙々としてそうした甃石しきいしの上を歩くのが好きであった。
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
龍宮みたいな南京人のお宮では南京のお婆さんがしきいしのうへへ石ころを落してはなにか祈つてゐた。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
しきいしにひたと頭を附けて、『これは/\』。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
ハムブルグでもマルセーユでも我等の鋪甃しきいしを踏むところ酒と女と踊は太陽と一しよについて廻つてゐたのだからな、と間瀬をかゝへて立上つたが、間瀬がずり落ちてしまつたので
外套と青空 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)