“いしだたみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
33.3%
石甃25.5%
石畳25.5%
石疊7.8%
甃石5.9%
石逕2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三左衛門はみちに注意した。岩がいしだたみを敷いたようになっていて前岸むこうわたるにはぞうさもなかった。二人はその岩を伝って往った。
竈の中の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
門内にはそのむかし雷火に打たれたという松の大木がそのままに横たわって、古い石甃いしだたみは秋草に埋められていた。昼でも虫の声がみだれて聞えた。
二人ふたり小僧こぞうさんは、たるまえ石畳いしだたみうえで、たがいにしあい、もみいしていました。うん、うん、といううなりごえがきこえたのです。
日の当たる門 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そのまゝ八つに疊んで帶の間へ挾んで、御神籤所から段々を降りて石疊いしだたみんで、仁王門にわうもんを出て、粂の平内樣のお堂の前へ立つて、帶の間から先刻の御神籤を出して格子に結はへるんで」
流るるこの甃石いしだたみ、都大路
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
もうこうなっては、足音などをぬすんではいられない。半分は夢中でお袖をひき起こして、お琴とお由が左右の手をとって、むやみに引き摺りながら駈け出した。山の降り口は石逕いしだたみになっている。
半七捕物帳:55 かむろ蛇 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)