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舗石
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しきいし
ふりがな文庫
“
舗石
(
しきいし
)” の例文
すなわちその時まで開いていたモンデトゥール小路の
歯状堡
(
しじょうほう
)
をもふさがした。そのためになお数軒の人家にわたる
舗石
(
しきいし
)
がめくられた。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
二人は無言のまゝ長き
舗石
(
しきいし
)
を、大鳥居の方に出で来れり、去れど其処には二輌の
腕車
(
くるま
)
を置き棄てたるまゝ、
何処
(
いづく
)
行きけん、車夫の影だも見えず
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
燥
(
はしゃ
)
いだ
舗石
(
しきいし
)
のうえに、下駄や靴の音が騒々しく聞えて、寒い風が陽気な店の明り先に白い砂を吹き立てていた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
吾々は、道に
舗石
(
しきいし
)
を敷く。毛虫の往来はもつと贅沢だ。毛虫はその道に絹のカアペツトを張るのだ。虫共はその旅の間中糸を紡ぎつゞけて、その道にずつと絹を膠付けにする。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
下は
舗石
(
しきいし
)
で敷きつめてある。その真中に太い銅の柱があった。自分は、静かに動く人の海の間に立って、眼を
挙
(
あ
)
げて、柱の上を見た。柱は眼の届く限り高く
真直
(
まっすぐ
)
に立っている。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
陽光に反射して見る眼
眩
(
まば
)
ゆき
舗石
(
しきいし
)
が、円柱の並んだ大建築を取り
繞
(
めぐ
)
って放射線状に張り出した広場の中央には、噴泉らしいものもある……そして、今、我々の佇んでいるこの絶巓から
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
うしろに宝石商の
飾窻
(
かざりまど
)
あり、
舗石
(
しきいし
)
あり、樹の反射あり。
緑の種子
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
舗石
(
しきいし
)
の
霜
(
しも
)
にこぼれし
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
人なき街路の
舗石
(
しきいし
)
の上にまで、星のごとき花や、真珠のごとき露や、繁茂や、美や、生命や、喜悦や、香りなどを、ふりまいていた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
風が高い建物に当って、思うごとく
真直
(
まっすぐ
)
に抜けられないので、急に
稲妻
(
いなずま
)
に折れて、頭の上から、
斜
(
はす
)
に
舗石
(
しきいし
)
まで吹きおろして来る。自分は歩きながら
被
(
かぶ
)
っていた
山高帽
(
やまたかぼう
)
を右の手で
抑
(
おさ
)
えた。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
君かへす朝の
舗石
(
しきいし
)
さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
自分がはいりもしないその家は何の役にも立たないものであり、踏み歩くその
舗石
(
しきいし
)
は単なる石くれであると、人は思うものである。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
クレイグ先生は
燕
(
つばめ
)
のように四階の上に巣をくっている。
舗石
(
しきいし
)
の端に立って見上げたって、窓さえ見えない。下からだんだんと昇って行くと、
股
(
もも
)
の所が少し痛くなる時分に、ようやく先生の門前に出る。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
声もせぬ通の長い
舗石
(
しきいし
)
のうへを
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
この炬火は、風に消されないように三方に
舗石
(
しきいし
)
を立てた一種の
籠
(
かご
)
の中に置かれて、その光はすべて旗の上に
射
(
さ
)
すようになっていた。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
病犬は
跛
(
ちんば
)
曳きつつ
舗石
(
しきいし
)
をゆく
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
二十人は防寨につけ、六人は屋根裏や二階の窓に潜んで、
舗石
(
しきいし
)
の銃眼から襲撃軍を射撃しろ。ひとりでも手をこまぬいていてはいけない。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
わたりぬ——しらむ
舗石
(
しきいし
)
。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
七歳の娘の手で忘れないためにあらかじめ書き止められた次の罪の告白が拾われたのも、この修道院の
舗石
(
しきいし
)
の上においてである。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
あがりぬ——ひびく
舗石
(
しきいし
)
。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「
舗石
(
しきいし
)
を家の中に運べ。窓や屋根裏にそれをあてろ。人員の半分は射撃にかかり、半分は舗石の方にかかるんだ。一刻も猶予はできない。」
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
接吻
(
くちつけ
)
——にほふ
舗石
(
しきいし
)
。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
舗石
(
しきいし
)
の
戦
(
いくさ
)
は
叢林
(
そうりん
)
の戦に劣らず壮烈であり悲壮である。後者には森林の魂が
籠
(
こも
)
っており、前者には都市の魂が籠っている。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
舗石
(
しきいし
)
の上、雪の上。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
石の間に「つんぼ」をさがし回ることは、身の毛のよだつような楽しみである。なお別の楽しみは、急に
舗石
(
しきいし
)
を上げて
草鞋虫
(
わらじむし
)
を見つけることである。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その角燈の光で彼は馬車の形をはっきり見て取ることができた。小さな白馬に引かれた小馬車であった。彼が聞いた物音は、
舗石
(
しきいし
)
の上の馬の
蹄
(
ひづめ
)
の音だった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
カミーユ・デムーランは郭外人であった。奇蹟をけなしたシャンピオンネはパリーの
舗石
(
しきいし
)
から出てきた。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その街路には当時人家もなく、
舗石
(
しきいし
)
もなく、季節によって緑になったり泥をかぶったりする醜い樹木が植えられていて、パリーの外郭の壁にまっすぐに通じていた。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ああ畜生! そんなことするくらいなら、六階の上から真っ逆様に
舗石
(
しきいし
)
の上に身を投げた方がいいわ。今晩ティヤック・ダルジャンの宿屋に待っていると言ったわ。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
身をかがめて
舗石
(
しきいし
)
の上から一握りの雪を取り、不意にそれを女の
露
(
あら
)
わな両肩の間の背中に押し込んだ。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その上マリユスは悲しみのうちに沈んでいたので、偶然の
悪戯
(
いたずら
)
を取り上げるだけの余裕もなく、街路の
舗石
(
しきいし
)
が彼に試みたようなその遊びに心を向けるだけの余裕もなかった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
舗
常用漢字
中学
部首:⼈
15画
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
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舗石道