牧畜ぼくちく)” の例文
その地方は牧畜ぼくちくがさかんで、住民は多く牛をい、したがって女たちは搾乳さくにゅう従事じゅうじしていたのであります。
ジェンナー伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
しらみを殺す位の小さな罪を非常に恐れてからして遠廻りする位の事をやって居ながら、男色だんしょくふけるとか牧畜ぼくちくを遣って生物いきものを殺すような仕事をして居るではないか。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
冒險者アドヹンチユアラー」とふたゝ先刻さつき言葉ことば力強ちからづよかへした。「なにをしてゐるかわからない。わたくしには、牧畜ぼくちくをやつてゐます。しかも成功せいこうしてゐますとふんですがね、一向いつかうあてにはなりません。 ...
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しだいにすくなくなつてたので、牧畜ぼくちくといふことをしなければたちいかなくなりました。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
楢沢の平野は良樹りやうじゆ蓊欝おううつとして森林事業にのぞみあり、須原峠字上ヶ原の原野は牧畜ぼくちくよろしく尾瀬の大高原は開墾かいこんするを得べし、此他漸次道路を開通かいつうせば無数の良材木をはこび出す事をべし。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
婦人の業務 地方の婦人は耕作こうさくにも出れば牧畜ぼくちくもやるのです。第一婦女子は乳を煮てバタや何かを製します。その製し方は、煮た乳をよい頃に冷ますとその上にクリームが出来る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)