“炊煙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいえん86.4%
けむり9.1%
すゐえん4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
持仏堂に鐘が鳴り、陽も夕ずく頃、城内城中には炊煙すいえんが立ちこめた。兵糧を取れと令せられたのだ。しかし、軍隊はなお解かれない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつ我子わがこを育てんという気のはりあればおのずから弟子にも親切あつく良い御師匠おししょう様と世に用いられてここ生計くらしの糸道も明き細いながら炊煙けむりたえせず安らかに日は送れど
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たゞはるかへだつた村落むら木立こだちこずゑからのぼ炊煙すゐえんえたつめたいそらひこまれてるのみで、ちひさなふね中心點ちうしんてんをなして勘次かんじには一つもうごものなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)