“炊出”の読み方と例文
読み方割合
たきだ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
渋谷渋谷寺の五ヶ寺に於て炊出たきだしを命ぜられ普く貧民に之を与へ、其うち神田佐久間町の広場に小屋を設けられて至極の貧人を救助せしかば、是にて府下の騒擾もやや鎮静に及びたり
いつも佃煮を売りにゆく顧客とくいさきで、握り飯を五つ盗んだからだ、鉄砲洲の質屋が近火に遭って、手伝いに来た出入りの者たちに炊出たきだしをした、酒肴さけさかな、握り飯や煮〆にしめがずらっと並んでた
暴風雨の中 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
尊氏は宮司のあいさつをうけたのち、さっそく兵たちに食わせる炊出たきだしの手当を依頼したので、ここまで共に落ちてきた人員を点呼てんこさせてみると将士あわせてわずか二百余人にすぎなかった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)