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洒々落々
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しゃしゃらくらく
ふりがな文庫
“
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)” の例文
誰も、この時の道庵の扱いぶりの
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
として、手に入り過ぎて、人を食った振舞を見て、餅屋は餅屋だと思わぬ者はありません。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「父は、すべてを背負って、死ぬつもりかもしれぬ。どうも、今朝の様子は、余りにも
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
、物事を、ちっとも苦にしていない」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だがこの
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
とした禅の坊さまと、自分の母とはいえ、一人のおんなとを結びつけて考えるのは、
滑稽
(
こっけい
)
なようにも思えた。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
浮世三分五厘、本来無一物の
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
を到る処に
脱胎
(
だったい
)
、現前しつつ、文字通りに行きなりバッタリの一生を終った絶学、無方の快道人であった。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
お
負
(
まけ
)
にそれを
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
たる態度で遣って
除
(
の
)
ける。ある時ポルジイはプリュウンという
果
(
くだもの
)
の干したのをぶら下げていた。
世界漫遊
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ユリウス・ダビット
(著)
▼ もっと見る
人々は大笑いに笑い、自分も笑ったが、自分の
慙入
(
はじい
)
った感情は、
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
たる人々の間の事とて、やがて水と流され風と
払
(
はら
)
われて何の
痕
(
あと
)
も
留
(
とど
)
めなくなった。
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これによりて見るも先生の
平生
(
へいぜい
)
物に
頓着
(
とんじゃく
)
せず
襟懐
(
きんかい
)
常に
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
たりしを知るに足るべし。
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
見識も
高尚
(
こうしょう
)
で気韻も高く、
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
として愛すべく
尊
(
たっと
)
ぶべき少女であって見れば、
仮令
(
よし
)
道徳を飾物にする
偽君子
(
ぎくんし
)
、
磊落
(
らいらく
)
を
粧
(
よそお
)
う
似而非
(
えせ
)
豪傑には、或は
欺
(
あざむ
)
かれもしよう迷いもしようが
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
宇津木兵馬と福松との
道行
(
みちゆき
)
は
彼
(
か
)
が如く、
白山
(
はくさん
)
に上ろうとして上れず、畜生谷へ落ち込まんとして落ち込むこともなく、峻山難路をたどって、その行程は
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
このひとの常として、
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
と子供相手に
戯
(
たわむ
)
れている
容子
(
ようす
)
は、きょうも平生と少しも変りがなかった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
とわらいながら、一生を弱い者の味方として送った人です。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ここまで迫るとまったく箇々の生命も
研
(
みが
)
き澄ました白珠のようになっていた。あらゆる迷執もふり落されてかえって
洒々落々
(
しゃしゃらくらく
)
たる天真な笑顔の中に生きていられるのだった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洒
漢検1級
部首:⽔
9画
々
3画
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
々
3画
“洒々”で始まる語句
洒々
洒々然