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波浪
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はろう
ふりがな文庫
“
波浪
(
はろう
)” の例文
だが、
波浪
(
はろう
)
は、なんとなしに、怒った表情に見える。船の
舳
(
へさき
)
を
噛
(
か
)
む白いしぶきが、いまにも檣のうえまでとびあがりそうに見える。
幽霊船の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
たとえば
南洋
(
なんよう
)
の
蕃地
(
ばんち
)
に
産
(
さん
)
する、
華麗
(
かれい
)
なちょうのような
花
(
はな
)
をつけたもの、
離
(
はな
)
れ
島
(
じま
)
の
波浪
(
はろう
)
が
寄
(
よ
)
せるがけの
上
(
うえ
)
に、ぶらさがっているという
葉
(
は
)
の
短
(
みじか
)
いもの
らんの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これに対して米軍の駆逐艦隊は
可也
(
かなり
)
高い
波浪
(
はろう
)
にひるんだものか、それとも長い航洋に疲れを見せたものか、ずっと
側面
(
そくめん
)
に引返して行った。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
海上はたいへん、なぎわたって、
波浪
(
はろう
)
も高からず、わりあいしのぎよかったのは、帆村にまだ運のあったせいであろう。
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ざざざーッと、いそがしそうに鳴るのは、全速力の哨戒艦が、後へ
曳
(
ひ
)
く
波浪
(
はろう
)
のざわめきであろう。
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
潜水艦ローン号は、
波浪
(
はろう
)
とたたかいつつ鉄水母に近づいていった。艦橋には、若いぴちぴちした艦長ザベリン中尉が、すらりと高い長身を、雨がっぱにつつんで立っていた。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
波浪
(
はろう
)
に
呑
(
の
)
まれて沈没してゆく艦艇から立昇る真黒な重油の煙、
鼓膜
(
こまく
)
に
錐
(
きり
)
を
刺
(
さ
)
し
透
(
とお
)
すような砲声、壁のように眼界を
遮
(
さえぎ
)
る真黄色の煙幕、——戦闘は刻々に狂乱の度を加えて行った。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
舳
(
へさき
)
で切り分ける
波浪
(
はろう
)
が、たいへん高くのぼって、
甲板
(
かんぱん
)
の船具を海へ持っていって仕様がないというのであった。そのうちに水夫が三名、船員が一名、その高い浪にさらわれて行方不明となった。
戦時旅行鞄:――金博士シリーズ・6――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“波浪”の意味
《名詞》
波 浪(はろう)
(出典:Wiktionary)
波
常用漢字
小3
部首:⽔
8画
浪
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
“波”で始まる語句
波
波濤
波斯
波瀾
波止場
波間
波打際
波蘭
波頭
波紋