“水月”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すいげつ30.8%
くらげ23.1%
みずおち15.4%
みぞおち15.4%
すゐげつ7.7%
みづおち7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あがりぎわに一枚引きめくって来たともの板をぶらさげて、泰軒は半眼をうっとりと眠ってでもいるよう……自源流じげんりゅう水月すいげつすがた
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そのくせ指頭に挾んだら隠れる位の小さな薄さで、また水月くらげのような柔かさを具えていた。じっと見ていると、山田は胸が苦しくなって来た。
掠奪せられたる男 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
口中にも、眼瞼にも、喉にも、胸にも、なんの変化もなく、なお念入りに見た耳の穴にも、水月みずおちにも、変死らしい様子は少しもありません。
平馬を、水月みぞおちに一本入れて、その場に絶気ぜっきさせた雪之丞が、稲塚の方へ突進して行ったときには、もう三町も先きを、黒い影が、風のように、煙のように駆け去っているのだった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
承塵しようぢん水月すゐげつのかげのぼるとき鼠は居りきつらだして
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
口中にも、眼瞼にも、喉にも、胸にも、何んの變化もなく、尚ほ念入りに見た耳の穴にも、水月みづおちにも、變死らしい樣子は少しもありません。