“水月(くらげ)” の例文
そのくせ指頭に挾んだら隠れる位の小さな薄さで、また水月(くらげ)のような柔かさを具えていた。じっと見ていると、山田は胸が苦しくなって来た。
掠奪せられたる男 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
水月(くらげ)のやうに音もなく鎔(と)け入るであらう。
メランコリア (新字旧仮名) / 三富朽葉(著)
そしてその指先がふと、水月(くらげ)のような耳垂(みみたぼ)を挾んだ時、山田ははっと胸に大きな衝動を感じた。彼の眼は貪るように其処に釘付にせられてしまった。と秀子はにこっと微笑んだ。
掠奪せられたる男 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
水月(くらげ)のやうに音(おと)もなく溶(と)け入(い)るであらう。
メランコリア (旧字旧仮名) / 三富朽葉(著)