ごろし)” の例文
九助より度々申立ると雖役人衆一向いつかうあげも御座なく只白状はくじやう致せ/\とのみ日々拷問がうもん嚴敷きびしく何分苦痛くつうたへかね候に付餘儀なく身に覺もなき人ごろしの趣きを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「筥崎の迷宮事件……下駄屋ごろし犯人捕わる……隣家となりの理髪店主……端緒は現場の吸殻から……」云々と……。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
なぶごろしにして遣ろうという謀計ぼうけいが胸に浮んだから、今夜空泣そらなきして改心のていを見せたのだが流石さすがは町人、智慧は足りねえ、そんなら行って見届けてやろうと高慢振ってぬかしたが
「何のため? それは今更説明する迄もあるまい。宮部京子ごろしの嫌疑者として——」
「おい、こんどはB国の戦艦を、みなごろしにして来るぞ。」
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
チョウド一週間ばかり前のこと、田端で同じようなり口の後家さんごろしがあった事が、大きく新聞に書き立ててあったのですから、その筋では事によると、同じ犯人とにらんでいるのかも知れません。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ごろし科人とがにんとて無實の罪に陷たる趣き願書ぐわんしよに見ゆるがなほ口上こうじやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)