“此岸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しがん81.8%
こっち9.1%
こなた9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いったい、仏教では、この現実の世界、すなわち迷える私たちの不自由な世界をば、この岸、すなわち「此岸しがん」といいます。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
鉄繩てつなわの架橋 が此岸こっちの山の岩から向う岸の山の岩へ括り付けてあって其橋それへブランコになって人が向うへ渡って行くというに過ぎなかったのでしょう。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
嵐山其ものと桂川かつらがわとは旧に仍って美しいものであったが、川の此岸こなたには風流に屋根ははぎいてあったが自働電話所が出来たり、電車が通い、汽車が通い、要するに殺風景さっぷうけいなものになり果てた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)